

黒髪の女
◆黒髪の女(一)
◆黒髪の女(二)

華・恋慕情

ふるさとの歌がきこえる
◆わらべの四季
◆海の見える集落

源の義経と源平合戦絵巻
◆義経と源平合戦(一)
◆義経と源平合戦(二)
◆義経伝説-英雄は死なず
◆那須与一扇の的

ドラマチック切り絵
◆曾根崎心中
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狂おしい この恋心、どれほどのものか思い知るがよい。
はるか昔、愚かな村人達によって 雨乞いの生け贄にされ、辱められた美しい処女。
夜叉が池に身を沈め 龍神と化して時を待つ。
浅はかな人間どもが誓いを破る今、この想いとげようぞ。
竜神伝説/泉鏡花/戯曲/恋物語/演劇/幻想/名作/ドラマチック切り絵/夜叉が池/雨乞い
竜神伝説-夜叉ヶ池の姫
其の浅ましい人間でさえ、約束を堅く守って 五百年、七百年、誓いを忘れず
朝六つ、暮れ六つ、丑満と、三度の鐘を絶やさないではありませぬか。
この鐘の鳴るうちは村里を水の底には沈められぬのでござります。
鐘さえ無くば、誓いもあるまい・・・。
あの鐘、取って落として微塵になるまで砕いておしまい!
恐ろしや!天の神々に聞こえては・・・、
もうしばらくご辛抱なさりませ。
今の世は、仏の末法、聖の澆季(ぎょうき)
誓いも約束も、最早忘れておりまする。
鎖も絆も切れるのはまのあたり、其れまでお堪えなさりまし。
人間とても年が経てば、ないがしろにする約束を、
一呼吸早く、私が破るに 何はばかる事がある!
嗚呼!恋しい人のふみを抱いて私は心も脳乱した!
この鐘を、人間が怠ることなく撞くうちは、誓いをお破りあそばすと
諸神、諸仏が、即座のお祟り、それを何となされます。
諸神、諸仏は知らぬ事、天の御罰を蒙っても、
白雪の身よ、朝日影に、情けの水に溶くるは嬉しい。
五体は粉に砕けようと、八つ裂きにされようと、恋しい人を血に染めて、
燃えあこがるる魂は、幽な蛍の光と成っても、
剣ヶ峰へ飛ばいで置こうか。
泉鏡花.戯曲より
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